整備・修理
フイアット500 オーバーヒート サーモハウジング サーモスタット 交換





1. 症状の確認と診断
今回のフィアット500は「水温計が異常に上がる」とのご相談で入庫しました。 ボンネットを開けて点検したところ、冷却系統の重要部品であるサーモハウジング付近から冷却水(LLC)が漏れた跡を確認。放置するとエンジン本体を傷める重大な故障につながるため、即座に交換作業に入りました。

2. 故障箇所の特定(パーツの状態)
取り外した古いサーモハウジング(画像6・7参照)を確認すると、経年劣化によりプラスチック製のハウジングが劣化し、接続部分がボロボロに腐食・破損していました。

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白い粉状の付着物: 漏れ出した冷却水が固まった跡です。
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プラスチックの劣化: 熱による硬化で強度が落ち、接続パイプが折れかかっていました。
これでは冷却水を正常に循環させることができず、オーバーヒートを引き起こすのは時間の問題でした。

3. 交換作業の様子
フィアット500のエンジンルームはコンパクトに設計されているため、周辺のホース類や配線を傷めないよう慎重に作業を進めます。
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ハウジングの脱着: ECU周辺のスペースを確保しながら、新しいアルミ製(または強化樹脂製)のハウジングへ交換。
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ホースバンドの更新: 漏れを確実に防ぐため、新しいホースバンドでしっかりと固定します


4. 仕上げ・動作確認
新しいパーツを取り付け後、冷却水を規定量まで補充し、エア抜き作業を行います。エンジンを始動して水温が安定すること、ファンの作動タイミング、そして何より「漏れが完全に止まっていること」を確認して作業完了です。

アドバイス:輸入車の「水回り」は早めの点検を
フィアット500に限らず、欧州車は水回りのパーツに樹脂(プラスチック)が多く使われています。日本の高温多湿な環境では劣化が進みやすいため、以下のようなサインがあれば早めにご相談ください。
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車の下にピンクや青の液体が垂れている
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エンジンルームから甘い匂いがする
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水温計の針がいつもより高い位置にある